西多摩自然フォーラム
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連絡先 久保田 0428−22−3874
青梅線東青梅―青梅駅の北側、永山北部丘陵に位置し、面積約90ha。落葉広葉樹林が7割、スギ・ヒノキ人工林が3割を占め、谷間には、水田耕作放棄後の湿地が残る。
同地には大規模な住宅開発が計画されていたが、開発企業が倒産し頓挫。青梅市が開発予定地を買収し緑地として保全することとなった。2008年度から始まった保全計画・事業計画の検討も終了。策定された事業計画に基づく基盤整備、市民参加による森林整備・保全活動がいよいよスタート。

「青梅の森」

(久保田)

3月に予定されていた炭焼き研修(第2日、第3日)は雨天延期となり、4月7〜8日に実施された。2011活動計画地の伐採木も林内作業車を使っての搬出作業を行った。これからは活動メニューも次第に多様になってくる。

今年度は、運営協議会の設置や「森の会」(仮称)事務局の設置が課題になる。これが具体化してくると、木材等の資源利用や収益の還元のしくみも整理されてくるだろう。

●3月25日 BESS社員による森林整備

2011活動計画地に、BESS社員24名の森林整備体験を受入れ。ヒサカキ・アズマネザサ限定の除伐と伐採したコナラ大径木の薪割りを行う。西多摩自然フォーラム4名で、除伐・薪割り指導、薪割り用の玉切りに対応。斜面の伐倒木も少しずつ片付いてきた。

●4月6日 炭焼き研修準備(風の子太陽の子広場)

7日の炭焼き準備。移動式炭化炉の設置、吹上しょうぶ公園から2月に作った炭材の移動、上げ木と燃材の確保等、翌日の準備。久保田・重政が参加し、市の職員と一緒に作業。

●4月7日 炭焼き研修第2日 炭焼き

いよいよ本番の炭焼き。9:00集合。森守会、

環境市民会議など市内の活動団体から約20名が参加。西多摩自然フォーラムからは4名。早速、炭材の窯入れから開始し、10:00前に火入れ。冷たい風と時折風花も舞う寒い一日。途中、焚き火でお花炭も行う。思ったより早く炭化が進み16:00に窯止め。今回は市内の団体に移動式炭化炉の使い方を覚えてもらうための研修。今回の研修をふまえて、炭焼きにチャレンジする団体が出て来ることを期待したい。

●4月8日 炭焼き研修第3日 出炭

昨日午後は、煙突出口が600度と異常に温度が上がってしまった煙突があったり、なかなか炭化が進まない部分があったりで、前者は燃え尽きて灰、後者は未炭化の心配があって、蓋を開けるまでは結果がどうなっているか疑心暗鬼。初めての窯なので今一つ自信がない。13:00過ぎ、10数名が集まって来て出炭。未炭化もほとんど無く、収量は43kg。50kg位を見込んでいたが、まずまずの結果。とりあえず胸を撫で下ろした。

●4月8日 伐採した材の搬出

2011活動計画地には、コナラ・ヒノキの伐倒木がまだまだ残っている。林内作業車による直曳きで搬出作業を行う。木工部会5名プラス3名で実施。今年は春の季節の進展が遅いためか、昨年設定した10m×10mの調査区には、まだ何も生えていない。



「青梅の森」

(久保田)

昨年12月に引き続き木材搬出研修が行われるとともに、3月の炭焼き研修の日程も決まり、これに向けた炭材確保の作業も行われた。これから2012年度の青梅市の事業展開や、西多摩自然フォーラムの活動計画も整理する段階に入っていく。

●1月18日 SWCによる搬出研修

青梅市が主催するスカイウッドシュート(布修羅)による木材搬出技術講座の第2回。今回は風の子・太陽の子広場の北側に位置する北ノ入のスギ・ヒノキ間伐地で実施。谷越えの搬出、シュート2枚をつないだカーブ付きの搬出も実施した。上から下への搬出方法として、取り入れていきたい。傾斜が緩い場合と地形によりシューターが地面に接触するようだと使用が難しい。出席者20数名。西多摩自然フォーラムからは6名が参加。

●1月28日、31日 軽架線による搬出研修

2回のSWC研修も終了し、今回は軽架線の研修。下から上への搬出方法で、講師は土佐の森救援隊の中嶋氏と小林氏。西多摩自然フォーラムがコナラとヒノキを伐採した2011活動地のDエリアで実施。林内作業車と軽架線を使った木材搬出方法を学習した。青梅の森で活動する2団体(西多摩自然フォーラムと森守会)に加えて、多摩地区の森づくり団体の見学も多く、参加者は28日40名(うち西多摩F10名)、31日20数名(うち西多摩F6名)。当日の様子は、次ページで篭島が報告している。

●2月 2日 炭焼窯の点検

3月の炭焼きに向けて、青梅市が購入した林試式移動式炭化炉の確認。風の子太陽の子広場で、市職員と一緒に窯の設置場所の確認や準備についての調整を行った。久保田・重政で対応。

●2月11日 炭焼き研修第1日 竹伐りと炭材づくり

青梅市主催の炭焼き研修。炭を焼くところだけでなく炭材づくりからの工程を体験してほしいとの要望を組み入れていただき、計3日の日程で実施することになった。その第1日。まずは青梅の森に関わる団体にノウハウを覚えて欲しいとの趣旨から、一般募集はせず団体向けの案内にとどめた。当日の参加は西多摩自然フォーラム6名と森守会3名の計9名。

吹上しょうぶ公園の近くの民家裏で竹伐り。伐った竹をしょうぶ公園に運び、玉切り、竹割り、節取り、束ねるの作業を行った。

●2月25日 BESS社員による森林整備

前日の天気予報は雨。小雨なら行うとのことで実施。この日の朝も雨。さすがに参加を見合わせた人も出たようだが、悪天のなか約15名のBESS社員の人たちが参加。森林整備作業は中止し、雨合羽に傘をさして青梅の森のフィールド視察を行った。北谷津からおにぎり岩へ登り、北谷津に戻って赤禿に登り勝沼・根ヶ布境界尾根を東に進んで西多摩自然フォーラム2011活動地へと出るコース。途中からは雨も止み、樹木を覚えながらのフィールド探索となった。


「青梅の森」

(久保田)

青梅の森では、生物多様性に配慮した森林整備が、森林資源の利用と再生産を通じた森林と社会の関係の再構築を目指して動き出している。緑地保全制度の延長上で、「資源=副産物」と位置付け、副産物の域外への持ち出しや販売が禁じられている横沢入里山保全地域制度と、「青梅の森」が異なるのは、策定された保全計画・事業計画の中に資源利用が位置付けられていること。資源利用を通じて管理費に充当するしくみも追求される。

●12月18日 ボランティア搬出講習会

青梅市が主催する搬出研修の第1回で、今回はスカイウッドシュート(布修羅)による木材搬出技術講座。事前にヒノキを伐採してある西多摩自然フォーラム活動地で実施。青梅の森で既に活動を開始している西多摩自然フォーラムと森守会が参加。上から下へのシュートを使った木材搬出方法を学んだ。1月中〜下旬にはシューター研修(第2回)と軽架線研修(2回)が予定されている。

●12月25日 Dエリアのコナラ伐採

2011活動地のDエリアは、ヒノキ人工林の上層にコナラが被さり、林内低木層はヒサカキが被度・群度とも高い林。東側400uが皆伐計画地で、ヒサカキ除伐はBESS社員の人たちが行い、ヒノキ伐採は木工部会が実施済。この日は、残るコナラ大径木を木工部会が伐採。

●1月7日 樹恩ネットワークによるA及びBエリアの林内整備

この日は、樹恩ネットワークの青年リーダー養成講座を受け入れて実施。手付かずで残っていたA調査区及びBエリアの一部で、ヒサカキ・アズマネザサ限定の除伐を行った。活動の度に景観も変化しつつある。

●幹線通路の工事が進行中

事業計画では、東西・南北の2本の幹線通路が計画に盛り込まれた。車両の通行可能な幅員2.5mの四万十式道路。青梅丘陵ハイキングコース第2休憩所の近くから青梅の森境界までの区間て工事が始まった。年度内に完成予定。来年度からは東西・南北の幹線通路工事が始まることになる。この通路の出来上がりに合わせて、軽架線による木材搬出、マツ枯木の処理も可能になってくる。

●2〜3月には炭焼き研修

青梅市は「青梅の森」の森林整備を進めるために林試式移動窯1200型を購入した。この移動窯を使うための研修を計3日のコースで実施することになった。第1日は竹伐りと炭材づくり、第2日は炭焼き、第3日は窯出し。この炭焼き研修の指導は西多摩自然フォーラムが受け持つことになった。



「青梅の森」

(久保田)

●10月30日 Cエリアの毎木調査

Cエリアは、C調査区(10m×10m)を含むハイキングコース北側のなだらかな斜面で、樹齢50年位のコナラを主とした落葉広葉樹林。ここに20m×20m400uの方形区を設置し、毎木調査を実施した。今後皆伐を実施したい区域であり、そのための事前調査である。調査の結果は以下のとおり。当日の調査参加者5名。

「青梅の森」西多摩自然フォーラム2011活動地 毎木調査結果(その2)

調査の方法

 

ヒサカキ・アズマネザサ・スギ・ヒノキ・アオキを除き、樹高2m以上の樹木について、樹種の同定と胸高直径を測定。なお、株立ちの樹木は、それぞれを1本として計上した。

 

高木層(1422m

 

亜高木層(614m

 

低木層(26m

 

樹種

(cm)

本数

樹種

(cm)

本数

樹種

(cm)

本数

コナラ

1643

20

アカシデ

715

17

アカシデ

7

1

ヤマザクラ

29

1

クマシデ

7

1

リョウブ

16

14

 

 

 

ヤマザクラ

6

1

アオハダ

14

11

 

 

 

リョウブ

410

12

マルバアオダモ

24

4

 

 

 

アオハダ

49

3

アラカシ

14

5

 

 

 

ウリカエデ

58

3

シラカシ

3

1

 

 

 

マルバアオダモ

4

1

 

 

 

 

21

 

38

 

36

 

<考察>

この林分は高木層を樹齢50年位のコナラが形成し、亜高木層にはアカシデ、リョウブが多い。低木層にはアオハダの頻度も高い。林内にアカマツ枯損木の残骸が多いこと、比較的萌芽更新が弱いとされるアカシデが多いことからすると、戦前から戦後にかけてはアカマツを主林木とする林で、マツ枯れのギャップにアカシデやリョウブが侵入して形成された林とも読み取れる。そういう点では小曾木の99植林地の伐採前と似た林相である。小曾木の場合はエゴノキが多く、アカシデは少なかったという違いはある。

 

 

●11月7日 保全活動計画書(その2)を青梅市に提出

皆伐区であるCエリア及びDエリアの毎木調査が終了したことを踏まえ、この調査結果を添えて、指田邸跡地西側の西多摩自然フォーラム2011活動計画地の施業計画を作成し青梅市に提出した。青梅市の許可があり次第、伐採に着手する予定。提出した計画書の内容は以下のとおり。なお、添付書類は省略した。

「青梅の森」における保全活動計画書(その2)

平成23年11月7日

西多摩自然フォーラム

                                              代表  久保田 繁男

(連絡先)青梅市日向和田2-310-3

TEL/FAX 0428-22-3874

7月8日付提出の計画書に基づき、調査区の植生調査、一部のヒサカキ・アズマネザサ限定の除伐、及びCエリアDエリアの毎木調査の実施結果にふまえて、以下の保全活動を計画しました。ご検討ください。

1.  活動場所  青梅市策定の「青梅の森事業計画書」のうち、幹線通路(東西方向)上の展望広場

計画地周辺(前回計画書に添付)。面積:約0.7ha

2.  活動期間  平成23年11月〜平成24年3月

3.  現況    活動場所を東西に走る散策路の北側(約6ha)はコナラを主とする落葉広葉樹林。

林床はヒサカキを主とする常緑低木が密生している。一部には手入れが放棄された

人工林跡地のヒノキ・コナラ混交林があり、林床にはアズマネザサが侵入している。散策路の南側(約0.1ha)はヒノキ人工林で、林床はヒサカキを主とする常緑低木が密生している。

4.  活動計画

(1)目標

散策路北側の区域については、林床に密生するヒサカキを主とする常緑低木及びアズマネザサを除伐して、春先には林床に陽が射し込む落葉広葉樹林とする。また、コナラを主とする高木層についても、当面30%程度を除伐して密度管理を行う。一部区域については、展望広場計画地であることをふまえ小規模皆伐区を設ける。

散策路南側の区域については、林床のヒサカキを主とする常緑低木を除伐するとともに、コナラ・ヒノキ人工林の一部で展望広場からの青梅市街地の展望障害となるエリアで皆伐を実施する。

(2)当面の活動計画

@Aエリア

ヒサカキ・アズマネザサに限定した除伐を行い、

これをふまえて毎木調査、施業計画の検討を行う。

ABエリア

ヒサカキ・アズマネザサに限定した除伐を引き続

き行い、これをふまえて毎木調査を行う。その後、

高木層の密度管理とヒサカキ再生枝の除伐を行い、

林床に陽が入る環境をつくる。択伐率は30%。

残す樹種と伐採する樹種については、毎木調査を

ふまえて判断する。

BCエリア

20m×20mのエリアで、毎木調査の結果は別紙

のとおり。一部の樹木(ヤマザクラ・クマシデ及び

コナラ約3本・アカシデ約5本)を残し皆伐する。

天然下種更新により里山林の再生を図る。シデ類は

萌芽力が弱いことに配慮して以上のとおりとする。

CDエリア

20m×20mのエリアで、毎木調査の結果は別紙

のとおり。亜高木層のヒノキ(約70本)は胸高直

径10〜16cmで樹齢約40年。通直性に欠け、

建築材としての利用は見込めない。ヒノキは皆伐。ヤマザクラとコナラ2本を残し天然下種更新を行う。

5.  留意事項

貴重な動植物等の保全に配慮するとともに、本計画について青梅市から指摘があった事項について遵守する。

 

●11月27日 C及びDエリアのヒサカキ・アズマネザサ限定の除伐

及びヒノキの伐採

BESSフォレストクラブの森林保全活動体験を受け入れ、C及びDエリアの残っているヒサカキ・アズマネザサ限定の除伐を実施。午前中に上記作業を完了し、午後からDエリアのヒノキ伐採に着手。同エリアのヒノキ約60本の伐採を完了。二玉取って末口径が平均12cmとすると搬出できる材は5.4立方mにしかならない。

次はDエリアのコナラ伐採に取りかかることになる。1月には、伐採した材の軽架線による搬出研修がこの場所で予定されている。


「青梅の森」

(久保田)

●9月29日 中間報告書を青梅市に提出

9月11日のA調査区の植生調査が完了したことをふまえ、中間報告書を青梅市に提出した。報告書の内容は以下のとおり。但し、各調査区のヒサカキ・アズマネザサ限定の除伐前と作業後の写真、及び各調査区の植生調査票は省略した。

「青梅の森」における2011年度保全活動中間報告

2011年9月29日

西多摩自然フォーラム

7月8日付で、当会より提出した『「青梅の森」における保全活動計画書』について試行としての許可をいただき、7月及び9月に以下の活動を行ったので、中間報告を提出します。

改めて、活動対象区域における次の段階の保全活動計画を提出の予定です。その節には再度ご検討をお願い致します。

1.実施した活動

7月23日 調査区3箇所の設置と植生調査

調査区B及びC:ハイキングコース北側の広葉樹林

調査区D:同南側のヒノキ人工林

7月24日 調査区BCD及び周辺のヒサカキ・アズマネザサ限定の除伐

7月27日 調査区BCD及び周辺のヒサ

カキ・アズマネザサ限定の除伐

9月11日 調査区Aの設置と同区の植生調査

調査区A:稜線北側の広葉樹林

2.調査区設置と植生調査の結果

調査区設置箇所は右図のとおり。

調査区は各々10m×10mで設置した。

各調査区の植生調査結果は別紙のとおり。

調査区BCDはいずれも、林内の小木層

はヒサカキの被度・群度が高く、このために林

床植生は極めて貧弱な状態にあった。調査区A

は、他の調査区に較べればヒサカキの被度・群

度が相対的に低く、このため林床植生を構成す

る植物種数も他の調査区よりも多かった。調査

Aを含む稜線部北側の広葉樹林は、北向き斜

面のためヒサカキの密度が南向き斜面よりも低くなっていると考えられる。

3.除伐作業による環境変化

調査区設置段階とヒサカキ・アズマネザサ限定の除伐後の景観変化は以下の写真のとおり。



ハイキングコース沿い(作業前) (ヒサカキ除伐後)


         

4.今後の予定

各調査区とも、現状は高木層により林冠が鬱閉している状態にあり、次の段階では皆伐区及び高木層密度管理区に区分したうえで、作業計画地の毎木調査をふまえて小規模皆伐または択伐を実施し、植生変化についてのモニタリング調査を行うことを考えています。

 

●10月9日 Dエリアの毎木調査

Dエリアは、D調査区(10m×10m)を含むハイキングコース南側の急斜面(約0.1ha)で、樹齢50年位のコナラとヒノキの混交林。恐らく、拡大造林の時代に薪炭林を伐採してヒノキを植林し、その後の保育をしなかったため、植林地に萌芽したコナラが樹冠を覆い、その下で日影にも強いヒノキが成長してきたのかと推定していた。

ここに20m×20m400uの方形区を設置し、毎木調査を実施した。今後皆伐を実施したい区域であり、そのための事前調査である。調査の結果は以下のとおり。

なお、この調査結果をふまえて、次の段階では皆伐区であるDエリアの施業計画を作成し、青梅市の許可があり次第、伐採に着手することを考えている。同じく皆伐区であるCエリアについても、10月30日に予定している毎木調査をふまえて、施業計画の作成に取りかかる予定である。

 

 

 

<調査の方法>ヒノキ・ヒサカキを除き、径3cm以上の樹木について、樹種の同定と胸高直径を測定。

<毎木調査結果>樹種と本数

樹種

(cm)

本数

 

樹種

(cm)

本数

コナラ

30

エゴノキ

 

29

小計

 

 

25

リョウブ

 

24

 

 

23

 

 

22

小計

 

 

20

アカシデ

 

17

小計

 

 

16

アラカシ

 

15

 

 

13

 

小計

 

23

小計

 

ヤマザクラ

35

 

 

 

小計

 

合計

 

34

<考察>

この林分は本来ヒノキ人工林であるが、高木層を樹高15〜24mのコナラが形

成し、ヒノキは樹高10〜15mで亜高木層を形成している。樹齢はコナラ・ヒノキとも40年位と推定される。コナラは1ha当たり575本であり、このためヒノキの多くはコナラの葉が展開する初夏から秋にかけては、林冠がコナラに占有され生育が妨げられてきたと考えられ、胸高直径も10〜15cmにとどまるとともに通直な材も少ない。

おそらく、1970年頃にコナラ薪炭林を伐採して、ヒノキが植林されたと推定

される。その後、幼齢林の段階から手入れが放棄され、萌芽更新のコナラが一早く生長して高木層を形成したものと考えられる。

<当面の予定>

10月30日(日) Cエリアの毎木調査

11月27日(日) C及びDエリアのヒサカキ・アズマネザサ限定の除伐

 


「青梅の森」の活動がいよいよ動き出す

(久保田)

山一土地による住宅開発計画が頓挫し、青梅市が買収して特別緑地保全地区に指定した「青梅の森」(約90ha)は、2010年度に事業計画が最終確定した。昨年度は、住宅隣接地森林整備事業、幹線通路設計、木質資源需給調査等が行われたが、樹林管理の具体的なゾーニングや方法論、事業開始に踏み込むところまではいかなかった。

この具体化にむけて昨年度設置される予定だった専門家会議は、委員の都合や東北大震災の影響でり年度内に実施できず、今年6月にようやく設置された。委員は、亀山章(農工大名誉教授)、中嶋捷恵(地元在住)、高山登(青梅林研)、岡崎弘幸(哺乳類)、久保田繁男(西多摩自然フォーラム)から構成される。会議の所掌事項は、@動植物の保全に関すること、A施設整備に関すること、B管理運営を行うための体制に関すること、Cその他青梅の森に関すること、である。

既に市民団体から活動計画も出ていて、ゾーニングと保全活動のガイドライン作成、これに基づく活動申請の取扱い、管理運営の体制づくりが課題になると考えられる。青梅の森での保全活動着手が進んでいないのに痺れをきらし、西多摩自然フォーラムから下記の保全活動計画を青梅市に提出した。久保田としては、青梅の森における森林整備のモデルを創出したいと考えている。里山林の管理手法、里山林の資源利活用と地域の活性化のモデルを実現できないか。当フォーラムの計画書は、この手の計画書の取扱いが市としてはまだ制度化されていない段階で、試行として認められる見通し。7月23日のモニタリング調査区設置と植生調査、24日及び27日のヒサカキ・アズマネザサ限定の藪払いからスタート。試行にふさわしい活動を展開したい。

 

「青梅の森」における保全活動計画書

平成23年7月8日

                                                  西多摩自然フォーラム

                                           代表  久保田 繁男

1.              活動場所  青梅市策定の「青梅の森事業計画書」のうち、幹線通路(東西方向)上の展望広場計画地周辺(別紙にて図示)。面積:約0.7ha

2.活動期間  平成23年7月〜平成24年3月

3.              現況    活動場所を東西に走る散策路の北側(約6ha)はコナラを主とする落葉広葉樹林。林床はヒサカキを主とする常緑低木が密生している。一部には手入れが放棄された人工林跡地のヒノキ・コナラ混交林があり、林床にはアズマネザサが侵入している。散策路の南側(約0.1ha)はスギ・ヒノキ人工林で、林床はヒサカキを主とする常緑低木が密生している。別紙地図の@からA方向の現況は写真のとおり。

4.活動計画

(1)目標

散策路北側の区域については、林床に密生するヒサカキを主とする常緑低木及びアズマネザサを除伐して、春先には林床に陽が射し込む落葉広葉樹林とする。また、コナラを主とする高木層についても、当面30%程度を除伐して密度管理を行う。一部区域については、展望広場計画地であることをふまえ小規模皆伐区を設ける。

散策路南側の区域については、林床のヒサカキを主とする常緑低木を除伐するとともにスギ・ヒノキ人工林の間伐を実施する。なお、展望広場からの青梅市街地の展望障害となるエリアについては皆伐を実施する。

(2)第1段階の活動計画

@モニタリング調査区の設定と植生調査

保全活動計画地内に4箇所のモニタリング調査区(10m×10m)を設定し、植生調査を行う。設置箇所は、A区及びB区(稜線南側のコナラを主とする落葉広葉樹林)、C区(計画区域北西側のアズマネザサが侵入したヒノキ・コナラ混交林)、D区(散策路南側のスギ・ヒノキ人工林)とする。稜線南側のコナラを主とする落葉広葉樹林に2箇所の調査区を設けるのは、先々、それぞれ小規模皆伐区と落葉広葉樹林密度管理区とし、比較対照可能なモニタリング調査を企図している。

Aヒサカキ・アズマネザサに限定した除伐

活動計画地内のヒサカキ・アズマネザサに限定した除伐を行う。

(3)第2段階の活動計画

@モニタリング調査区の植生再調査

上記のA作業が完了したエリアについて、散策路北側区域の高木層について毎木調査を行う。また、上記調査区及びD調査区についてヒサカキ・アズマネザサ除伐後の林床植生について調査を実施する。

A保全活動計画の再提出

上記の調査をふまえて、高木層の伐採計画及びヒサカキ・アズマネザサ以外の林床植生の管理(除伐を含む)計画について青梅市に提出する。

B上記保全活動計画の許可を得た後、計画に基づく保全活動を行う。

(4)第3段階の活動計画

平成24年度に保全活動を実施した区域についてのモニタリング調査を実施する。この計画については改めて提出する。

5.留意事項

貴重な動植物等の保全に配慮するとともに、本計画について青梅市から指摘があった事項について遵守する。

 



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